デュピクセント

デュピクセントは生物学的製剤と呼ばれる新しいタイプの治療薬で、アレルギー反応や炎症に関わる物質の働きを抑える注射薬です。IL-4とIL-13という二つのタンパク質の作用を阻害することで、皮膚や気道で起こる慢性的な炎症を根本から抑えます。

従来の治療法では症状のコントロールが難しかった中等症から重症のアレルギー疾患に対して、画期的な効果を示すことが明らかになっています。ステロイド外用薬や内服薬、吸入薬などで十分な改善が得られなかった方にとって、新たな選択肢として期待されています。

自己注射が可能な製剤であるため、通院の負担を軽減しながら継続的な治療を行えることも特徴です。患者様ご自身が自宅で注射を行えるようになれば、治療のために頻繁にクリニックへ足を運ぶ必要がなくなります。ただし、初回投与や自己注射の指導は医療機関で行う必要があります。

当院ではデュピクセント治療の適応があるかどうかを丁寧に評価し、患者様の病状や生活スタイルに合わせた治療計画を立てております。注射方法の指導も含め、安心して治療を続けられるようサポートいたします。

デュピクセントの適応症

気管支喘息

吸入ステロイド薬や気管支拡張薬でコントロールできない発作が続く方が対象。

特に「好酸球」が増えるタイプの喘息で効果が期待されます。血液検査などで適応を判断します。

鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎

手術しても再発を繰り返す場合や、手術が難しい方に使用されます。

鼻づまり・嗅覚低下・後鼻漏などの症状が強いケースが対象です。

好酸球性食道炎

食べ物が飲み込みにくい、胸の違和感などが続く病気。

従来の治療で改善しにくい場合にデュピクセントが選択肢となります。

治療前の検査が必要

血液検査、肺機能検査、画像検査などで病状を詳しく確認し、治療の必要性や効果が期待できるかを総合的に判断します。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)の管理

慢性閉塞性肺疾患は主に喫煙によって肺や気管支が慢性的に炎症を起こし、空気の流れが悪くなる病気です。息切れや咳、痰が主な症状で、進行すると日常生活の動作でも呼吸が苦しくなります。階段の昇り降りや坂道を歩く際に息が切れる、少し動いただけで疲れるといった状態が続きます。

COPDの治療は禁煙が最も重要で、これ以上肺の機能が低下しないようにすることが基本となります。気管支を広げる吸入薬や、炎症を抑える吸入ステロイド薬を使用し、症状の緩和と増悪の予防を図ります。酸素療法が必要になることもあり、呼吸リハビリテーションも効果的です。

COPDには好酸球が関与するタイプがあり、このようなケースでは炎症を抑える治療が特に重要になります。吸入薬でコントロールが難しい場合や、急性増悪を繰り返す場合には、追加の治療が必要になることがあります。

当院ではCOPD患者様に対して肺機能検査や血液検査を行い、病状を詳しく評価いたします。喫煙歴や症状の程度、日常生活への影響を確認しながら、最適な治療方針を立てていきます。吸入薬の使い方を丁寧に指導し、正しく使用できるようサポートします。

増悪を予防するためには定期的な管理が欠かせません。風邪やインフルエンザなどの感染症をきっかけに症状が悪化することが多いため、予防接種を受けることも推奨されます。栄養状態を良好に保ち、適度な運動を続けることも大切です。

息切れが強くなった、咳や痰が増えたといった変化があれば、早めに当院を受診してください。適切な対応によって重症化を防ぎ、入院を避けることができます。

デュピクセントの効果的な使用法

デュピクセントは皮下注射によって投与される薬剤で、初回は医療機関で投与を受ける必要があります。投与後しばらくは院内で様子を観察し、アレルギー反応などが起こらないか確認します。問題がなければ、その後は自宅での自己注射が可能になります。

自己注射を始める前には、当院で注射方法を詳しく指導いたします。注射器の扱い方、注射部位の選び方、注射の手順、使用後の処理方法など、安全に実施できるよう丁寧にお伝えします。実際に練習用の器具を使って手技を確認し、自信を持って自己注射ができるようになってから自宅での投与を開始します。

注射部位は腹部、太もも、上腕などから選びます。毎回同じ場所に注射すると皮膚が硬くなることがあるため、部位をローテーションすることが推奨されます。注射前には手を洗い、注射部位をアルコール綿で消毒するなど、清潔な環境で行うことが重要です。

投与の間隔は疾患や症状の程度によって異なります。初回投与時には通常より多めの量を投与し、その後は定期的に維持量を投与していきます。投与を忘れてしまった場合には、気づいた時点でできるだけ早く投与し、次回からは予定通りのスケジュールに戻します。判断に迷う場合には当院へご連絡ください。

デュピクセントは継続して使用することで効果が維持されます。症状が改善したからといって自己判断で中止すると、再び症状が悪化する可能性があります。定期的に当院を受診していただき、治療効果や副作用の有無を確認しながら、長期的な治療計画を立てていきます。

他の薬との併用も可能ですが、デュピクセントの効果が現れることで他の薬を減量できる場合があります。特にステロイドの内服薬を使用している場合には、徐々に減らしていくことで副作用のリスクを軽減できます。薬の調整については当院で相談しながら進めていきます。

デュピクセント治療の流れ

STEP1:診察と検査を行う

症状やこれまでの治療歴を丁寧に伺い、現在使用している薬の効果や副作用も確認します。

血液検査で好酸球数・IgE値・炎症マーカーなどを測定し、治療の適応があるかを判断します。

STEP2:疾患ごとの詳しい評価を行う

気管支喘息:肺機能検査や呼気中一酸化窒素濃度を測定し、喘息のタイプを確認します。

慢性副鼻腔炎(鼻茸あり):内視鏡検査やCTで鼻茸の有無や副鼻腔の状態を確認します。

STEP3:治療内容の説明を受ける

検査結果をもとに、デュピクセントが適していると判断された場合、

期待できる効果・投与方法・スケジュール・費用・副作用の可能性などを詳しく説明します。

不安な点はいつでも相談できます。

STEP4:初回投与を実施する

初回は当院で皮下注射を行います。

投与後は一定時間院内で待機し、アレルギー反応などが起こらないか観察します。

問題がなければ、次回以降のために自己注射の方法を指導します。

STEP5:自己注射を開始し、定期的に通院する

自宅での自己注射を開始した後も、定期的に来院していただき、

皮膚の状態・呼吸機能・鼻症状などを確認しながら治療効果を評価します。

必要に応じて血液検査も行います。

STEP6:治療中の不安や疑問をいつでも相談できる

注射の扱い、副作用と思われる症状、他の薬との関係など、気になることは何でも相談できます。

安心して治療を続けられるよう、きめ細かくサポートします。

考慮すべき副作用とリスク

デュピクセントは比較的安全性の高い薬剤ですが、副作用が全くないわけではありません。最も多く見られるのは注射部位の反応で、赤み、腫れ、痒み、痛みなどが現れることがあります。多くは軽度で数日以内に自然に治まりますが、気になる場合には当院へご相談ください。

結膜炎や眼の症状が出ることがあります。目の充血、痒み、乾燥感、異物感などを感じた場合には、早めにお知らせください。症状が強い場合には眼科への受診をお勧めすることもあります。点眼薬などで対処できることが多いですが、放置すると悪化する可能性があるため注意が必要です。

まれにアレルギー反応が起こることがあります。蕁麻疹、発疹、呼吸困難、めまい、血圧低下などの症状が現れた場合には、すぐに医療機関を受診してください。特に投与直後に異変を感じた場合には、緊急の対応が必要になることもあります。

寄生虫感染症がある場合や、感染リスクが高い地域にお住まいの方は事前にお申し出ください。デュピクセントの投与によって寄生虫感染症の治療に影響が出る可能性があります。必要に応じて治療を先に行ってから、デュピクセントを開始します。

妊娠中や授乳中の使用については、十分なデータが揃っていないため慎重に判断する必要があります。妊娠の可能性がある方や妊娠を希望されている方、授乳中の方は必ず事前にお伝えください。患者様の状況を踏まえて、リスクと利益を比較しながら治療方針を決めていきます。

ワクチン接種については、生ワクチンは避ける必要があります。不活化ワクチンやmRNAワクチンは接種可能ですが、接種のタイミングについては当院でご相談ください。インフルエンザワクチンや新型コロナワクチンなどの接種を予定している場合には、事前にお知らせいただくとスムーズです。

治療費用は保険適用となりますが、疾患や投与量によって異なります。高額療養費制度を利用できる場合もありますので、費用面で不安がある方は診察時にご相談ください。

従来の治療では十分な効果が得られなかった方、ステロイドの副作用に悩まされている方は、ぜひ当院へご相談ください。詳しい検査を行い、デュピクセント治療が最適な選択肢であるかを判断いたします。症状を改善し、快適な日常生活を取り戻すお手伝いをさせていただきます。


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